買い物中は姉とアオキの着せ替え人形状態にされたのは言うまでもありませんでした。
途中でコスプレ衣装のようなメイド服まで着せられ恥ずかしがるアカモリ。
しかしそれ以上に恥ずかしかったのは下着を買うときでした。
「では測ります・・・バスト85のDですね」
「あら私よりおおきいじゃないの」
ちょっと不機嫌そうな顔をする姉。
「俺の目には狂いはなかった」
「まさかこんなに大きくなってたなんて」
悲嘆のため息をつくアカモリ。
「ブラの色はどうする?ピンクとかどう?」
姉にブラを勧めます。
「いや、やっぱりこれだよ」
そう言ってアオキは白色のブラ突き出します。
あと鼻の下が伸びています。
「ここはピンクよ!絶対可愛らしいわよ」
「いえ、お姉さん白です。白は男のロマンなんです」
「いいえピンクよ。白もいいけど、女の子らしいのはピンクよやっぱり。」
「白ですよ。白。可愛らしさも大事ですが清楚感も大事なんです!」
二人はなぜかブラの色のことで揉めだしました。
「もういいよ、両方買うから」
「アカモリがそいうなら!」
「そうね、どっちにしても一枚じゃ足りないし」
なぜかその場は収まりました。
それにしても下着を買うだけでこんなに苦戦するとは。
私服やらなにやら女の子に必要なもの(必要無さそうなものもあったけど)を買い家に戻ります。
そのあと家では私服の試着という名のお披露目会になります。
さすがに恥ずかしかったのでアオキには帰ってもらいました。
アオキはとても残念そうにしていたけど。
そしてその後姉に基本的な“女の子”のことをおしえてもらいました。
化粧の仕方。仕草、立ち振る舞い。・・・月経についてのときが一番気合いの入った教え方だった気がします。
その間、母親は学校に連絡していろいろ手続きをしてくれました。
感謝していいのかわからないが。
手続き自体はそんなにかかりませんでした。
同じ被害にあった生徒がこの地域にもいたので対応も早かったみたいです。
そして数日がたち新しい制服も届きました。
女子のブレザーの制服でした。
「これを着なければならないのですか」
「そうよ明日にはこれを着ていくの」
母親がいいました。
「え!?明日から?」
「そうよ、いつまでも学校休むわけにはいかないからね」
アカモリは急に気が重くなりました。
学校に行かなければならないとは思ってたけど女の子になってしまったアカモリは自分を
クラスのみんなが受け入れてくれるか心配でした。
アカモリは部屋に閉じこもり携帯をいじっているとアオキからメールを受け取りました。
件名
TO:アカモリ
全文
よう!元気か!明日から学校行くんだってな!
悪いんだけどさ、ついでに俺んちによってくれない?
借りてたゲーム返したいからさ
なんでわざわざ明日返してもらわないといけないのだろうと疑問に思ったが、
アオキと一緒に学校行けると思ったらちょっとだけ気が晴れました。
アカモリはとりあえずは明日のために床につきました。