そして次の朝。
アカモリはいつもより早めに起きました。
慣れない制服を着なければならないし、途中でアオキの家よらなければならないからでした。
案の定、制服を着るのは苦戦しました。
いやそれよりブラを付けるのが苦戦しました。
ホックが後ろで見えなくて途中で腕がつりそうになります。
それでも姉に厳しい指導で教えてもらったおかげかなんとかつけることができました。
しかし思ったより時間がかかってしまいました。
髪の毛はまだうまく整えられないのでゴム束ねる程度しました。
アカモリは一度整えるとすぐに下のキッチンで食事をしました。
「フゴフガファイオ(時間がないですよ)」
口に食パンを咥えながら玄関に向かいます。
「フェテフィマフ(いてっきます)」
「はい、はい、いってらっしゃい・・・あの子女の子としての自覚がまだないわね」
母親は元息子を見守りながら心配していました。
そんな母親の心配をよそにアカモリはアオキの家にすっ飛んで行きました。
アオキの家に着く頃には食パンは平らげたし、曲がり角で知らない人にぶつかることもありません。
ただ予想以上にすれ違う人の目線は釘付けにしていました。
まぁ食パン咥えながら走っているアニメのような女の子ですから。
アオキは一人暮らしでアパートに住んでいます。
アオキがいる部屋をノックしました。
・・・返事がない。
まだ寝ているのでしょうか?
しかしドアノブを回すと扉が空きました。
アカモリはいつものようにそのまま部屋に入っていきました。
部屋の奥ではアオキがベットの上で寝ていました。
「やっぱり寝てるんですか」
アカモリはアオキを起こすためにベットのそばまで近づきます。
「お~い起きなさい!」
「ウ~ンムニャムニャ」
声をかけるが起きないようです。
仕方ないのでほっぺを軽く叩いてあげました。
「ウウウン・・・zzz」
しかしまだ起きません。
今度は体をゆすりました。
だが起きません。
「こうなったら・・・」
アカモリはアオキにまたがり山で遭難した人を起こすように体を揺らし始めました。
「お~い起きなさい!!」
そのときアカモリの下の方でなにかがあたる感触がしました。
「ファァ。」
恐る恐る下をみると布団の下からなにか盛り上がっているではありませんか。
「ま、まさか」
そっと布団の下の方をめくるアカモリ。
「うっ・・・」
案の定アオキのズボンが盛り上がっていました。
「ふふふ気づいてしまったようだな」
「アオキ君!?」
どうやらアオキは寝たふりをしていたらしいのです。
「起きてたんですか!?」
「まぁな」
「だったら寝たふりとかしないでとっとと起きてくださいよ」
「その前にこのイチモツの猛りを抑えてくれないか!」
そういっていきなりズボンを下ろすアオキ。
「お、おい、いきなりなんてモン見せつけるんですか」
「どうやら朝立ちしちゃってさぁ」
アカモリため息をつき言いました。
「・・・おかんって10回いってみてください」
「おかん、おかん、おかん、おかん、おかん、おかんおかんおかんおかんおかんっ!!」
「収まりました?」
「いや、まだだ」
「じゃあ今度はおかんの全裸想像してみてください」
「・・・収まった・・・」
「じゃあとっと着替えていきますよ」
「ういっす」
アオキは制服に着替えてアカモリと一緒に登校しました。
「はぁ~もうちょいエロい展開があると期待してたのに」
「そんなん期待するないでください!!」
「まぁ可愛い女の子に朝起こしてもらうという夢は叶ったからよしとしよう」
「ふぇ?可愛い?僕が?」
アカモリの何気ない単語につい耳を敏感に傾けてしまうアカモリ。
「何顔赤くしてるんだ?」
「な、なんでもないよ・・・ところでさぁ、いつも朝だちするんですか?」
「う~ん、どうだろ?よくああなることはあるけど。ていうかなんでそんなこと聞くんだよ?」
「・・・聞いてみただけ」
そんな会話をしていると学校にと到着しました。
そしてアカモリは手続きの書類を先生に渡すために職員室へ、アオキはそのまま教室へと向かいました。