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静まれ!俺の右腕! 5話 

あれやこれやで放課後になった。



「結局もどれなかったわね」



疲れ気味でいう右腕さやか。
「いやこれから戻る方法さがすんだろ!」



俺ははりきった様子で答えた。



「ちゃんと戻る気はあるのね」



当たり前だ。このまま自分の右腕をうまく扱えないどころか



この暴力女に殴られ続けられてたまるか!



俺はやべっとふと思った。また思考が漏れたかと思ったからだ。



しかしそんな心配が杞憂のようだった。



「それもそうね」



「あれ?殴らないんですか?」



「呆れれるのよ。殴る気も起きないわ。」



おそらく授業中ずっとじっとしていないといけなかったから



思った以上に疲れているのだろう。



「で、どうやって戻る方法さがすの?」



「そうだな、とりあえず図書館とかで調べてみるか。



あんまあてにならないかもしれないけど」



「わかったわ、任せる」



ほんとに大丈夫だろうかこいつ...。



俺はちょっと調子を狂わせられた思いだった。



さやかボディを連れて図書館で人間の魂についての本を探した。



しかしやはりそんなに簡単にはみつかるものではなかった。



「だいたい体と体が入れ替わるとかいう話は聞いたことは



あっても右腕と体が入れ替わるなんて聞いたことないんだよな」



「そうよね...」



「ご主人様!あきらめないで!!」



さやかボディに慰められて少しやる気がでたがすぐに机に突っ伏してしまった。



「ああ、だめだ」



「やる気なさすぎでしょ、あんた!」



そういって俺の頬をつねりだす。



「痛いから!!」



つい大声をだしてまい周りから鋭い目つきが飛んできた。



「す、すいません」



二人と一つの腕が恐縮していた。



「お前のせいでひんしゅく買ったじゃないか」



「私のせいだっていうの?もとはといえばあんたがやる気ないからでしょ」



「まぁまぁご主人様も右腕さんも」



「あんたが元はこいつの汚い右腕だったんでしょうが」



「汚いとはなんだ!汚いとは!!」



三つの汚い争いがまた勃発しかけた時、三つの声とは違う声が混じった。



「君たち!!」



俺たちはびくりとした。恐らく叱られる。



「な、なんでしょうか?」



俺が一番最初に勇気をふりしぼって尋ねた。



俺たちが振り向いた先にはメガネをかけたいかにも



図書委員という顔した少年がひとりたっていた。



「そうか、きみたちか」



「ご、ごかんべんを」



「あんたダサすぎ」



「ご主人様、かっこ悪いです」



「お前まで言うなよ」



しかし俺のヘタレを容赦なく責めるこいつらに対し



その少年は叱るということはしなかった。



「やはりこの学校にも居たのか“能力者”が...」



「「「へぇ?」」」



俺たちは、この次回厨二発動!みたいな展開にあっけにとられたのだった。

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